NEWS RELEASE
2023.07.10
駅を拠点に『Super Mix』を目指す、新たなまちづくりへ
「杭州市銭江新城二期産業本部核心区都市設計に関するコンペ」に当選
株式会社三菱地所設計(所在地:東京都千代⽥区、代表取締役社⻑:谷澤 淳一)は、中国浙江省の省都・杭州市の新CBD(中心業務地区)である銭江新城の開発計画「杭州市銭江新城二期産業本部核心区都市設計に関するコンペ」に当選したことをお知らせします。
「Super Mix」のまちづくりでイノベーションを促進
杭州市の東部に位置する本開発エリアは、海嘯(かいしょう)で知られる河川・銭塘江(せんとうこう)の北岸に位置します。ここに、新たなCBDとして地下鉄9号線の5つの駅が設置される予定です。中国最大の鉄道駅のひとつ、杭州東駅からは約8km、杭州蕭山国際空港からは約30分の距離にあります。杭州~上海~蘇州の「長江デルタ地帯」の重要な位置を占め、科学技術イノベーションやスマート製造分野といった将来の発展が期待される地域です。
ここでは「産業の集積地をつくる」という開発目標に対し「4レイヤー×5ハブ+1システム」を掲げています。駅を中心としたエリアごとに、地域の歴史的価値を生かした異なる個性を与え、それら複数の機能・用途が融合しながら連続する『Super Mix』となる未来のまちづくりを提案しました。
開発エリアの構成:「4レイヤー×5ハブ+1システム」で都市を持続的に発展させる
「4レイヤー」とは、都市に求められる4つの機能、すなわち、①地域を生かす歴史・文化機能、②生態景観の機能、③市民活力の機能、④交通機能を支える街のストラクチャ―、を示します。「5ハブ」は、「4レイヤー」それぞれにオーバーラップする、機能の集合体となる5つの駅を核とした拠点を指します。そして「1システム」は、街の持続的な発展に必要な運営管理プログラムです。
レイヤー、ハブの間には、これらを有機的に融合する「中間領域」を設け、人が集い、生まれる交流により持続的に発展する未来のまちをつくります。
地下鉄駅を中心としたTOD(公共交通指向型開発)として、この杭州ならではの〈文化・活力・自然〉の魅力を生かした多様な景観を、東西に走る「芸潮大街」で結び、地上と地下から駅・まちの一体性を高めます。
エリア構成のポイント1: 開発エリアのゲートとなる「御道駅」から広がるスカイライン
杭州東駅と杭州蕭山国際空港を結ぶ地下鉄駅として新たに設けられ、本開発エリアのゲートとなる御道駅。人やモノはここからエリア内の五堡駅・六堡駅に流れ、エリア全体へと拡散します。
南側に広がる銭塘江をはじめ、豊かな自然環境を迎え入れるような親水・緑地空間をダイナミックに計画。まちの成長を促進する骨格を整備し、ランドマークとなる御道駅から、五堡駅・六堡駅へとゆるやかに低くなるスカイラインを描き、杭州の歴史や文化に基づく「江河匯・駅城匯・智聯匯・緑炭匯・憶潮匯」と名付けたエリアそれぞれの風格と特徴を楽しめる都市風景をつくります。
エリア構成のポイント2: 交流をテーマに、革新を生み・発信する「五堡駅」周辺
コミュニケーションと情報発信の拠点となる五堡駅。その周辺には科学技術系の企業本社や、多様な関連企業が集積し、ここで生まれる革新的な製品や、まちの魅力を世界へ発信します。
地上・地下の通路や空間を積極的につなぎ、さらに建築物と公共空間の間に設けた中間領域でイノベーションとコミュニケーションを生む立体的な広場空間を創出。働く人・住む人・来街者に、この場所の持つ価値を享受してもらうと同時に、エリア全体の成長にも大きく貢献します。
③ 五堡智聯匯芸潮大街とサンクンガーデンの結節点。
エリア構成のポイント3:緑と建築によりイノベーションを促進する「六堡駅」周辺
研究開発を中心とした革新的な企業が集まる六堡駅周辺は、企業活動におけるエコ・省エネの実証拠点「ゼロカーボン都市」のモデルとして、緑豊かな環境と調和する空間を構築します。緑と建物の中間領域として人びとの交流空間を整備。ユーザの感覚を刺激してイノベーションを促進します。地域のエコシステムを重視した、南北に広がるオープンスペースは、パブリックスペースと建築をつなぎながら、近隣街区へと賑わいや活力を展開します。
プロジェクト概要
Data
名称 | 杭州市銭江新城二期産業本部核心区都市設計 |
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所在地 | 中国浙江省杭州市 |
主催者 | 杭州市都市建設投資集団有限公司 |
用途 | オフィス、商業、ホテル、サービスアパートメント、文化施設 |
敷地面積 | (都市計画検討範囲)約970ha |
開発面積 | (建築設計範囲)約19.3万㎡ |
当選企業体 | 株式会社三菱地所設計(代表)、 |
以上