三菱地所設計 YEAR BOOK 2024
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YeaBookr 2024Our NewAtt emptsプロジェクト初動期発展期最先端技術の活用運用期Applying the "White Infrastructure Concept" to Social Designコンサルティングより良い空間への更新を見据えたアフターフォローToward the Goal of a Truly Sustainable Society可変的に空間を使いこなすプレイスメイキング004 ・多様性を受け入れる柔軟な空間をつくる ・育成・更新しながら段階的なアプローチを実施していく体制をつくる ・フィジカルとデジタルの融合で向き合うハード的可変性まちと建築と人を緩やかにつなげる中間領域の設計《真に持続可能な社会》を実現する、『ホワイトインフラ思考』の3方針変化や多様性を受け入れて、進化し続けることのできる社会=《真に持続可能な社会》。その実現にあたっては、今日、急速かつ複雑化を遂げるさまざまな社会課題の解決が不可欠です。『ホワイトインフラ思考』の実践的アプローチ:建築や都市のライフサイクルへの働きかけ130年を超える会社の歴史において、「まちを成長させ続けること」「そこで過ごす人びとの営みへの視座」という、今日の『持続可能性への取り組み』へとつながる思想を連綿と継承してきた三菱地所設計。2022年4月に、その英文社名をMitsubishi Jisho Designに変更し、社会課題に対してより幅広い解決手段を “Design” していく姿勢を改めて示しました。私たち三菱地所設計は、ここに『ホワイトインフラ思考』を提唱します。これは、空間に冗長性・柔軟性・可変性を与え、それを持続させる仕組みを、建築や都市の「新しい基盤(インフラ)」として位置付けること。そして、その広がりによって多様な社会課題の解決を図ることで、《真に持続可能な社会》の実現を目指すものです。『ホワイトインフラ思考』の提唱にあたり、私たちは3つの取り組み方針を定めました。この姿勢を3つの取り組み方針と掛け合わせ、ハード的可変性、ソフト的可変性、最先端技術の活用の3つの軸からなる『ホワイトインフラ思考』の実践的アプローチを整理しました。このアプローチによって、プロジェクトの初動期・発展期から運用期を経て、さらなるアップデートを図る改善期に至るまで、都市や建築のライフサイクルにおけるさまざまなフェーズに柔軟性や可変性を組み込むことができます。社会全体のフレキシビリティを向上させる、これからの設計事務所の取り組みの指針です。ソフト的可変性多様な主体を巻き込む手法・検討プロセスの改善期この取り組み方針は、ハードとしての「空間(都市・建築)を設計すること」といった側面に限らず、空間をより効果的に機能させるための「仕組み・座組みづくり」「データの利活用」といったソフトの側面・現代的な側面からの取り組みも含んでいます。課題に対するこうしたアプローチをより多彩にしていくことで、《真に持続可能な社会》の実現に向けた当社の活動は、従来の設計事務所の枠に収まることなく、さらに幅広いものとして展開していきます。本誌で挙げたさまざまな事例をはじめとして、私たちは日々、さまざまなプロジェクトで多様なアプローチに取り組んでいます。モビリティによる未来の都市構想や、スマートフォンを用いて都市データを手元に届けるアプリケーションの提案など、これらは必ずしも建築の形式に留まりません。こうした実践の積み重ねは、都市や建築のライフサイクルをよりよい方向へと循環させ、ほかのプロジェクトへ波及・連携していくことで、より大きな動きとなって現代の社会課題を解決し、《真に持続可能な社会》の実現へとつながっていくものです。三菱地所設計は、『ホワイトインフラ思考』にもとづき、今後も《真に持続可能な社会》のDesignに取り組んでいきます。時代を先取りする最先端技術の導入複雑な社会課題に柔軟に対応するデータ活用型提案《真に持続可能な社会》を実現するためにOur New Attempts[ 新時代に向けた取り組みの強化 ]『ホワイトインフラ思考』にもとづく社会Designへ

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